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癌に対する機能性成分の効果について、マスコミや学会発表などの第三者からの情報で、検証することを目的としています。

<2020年4月15日更新>

ハナビラタケ

臨床研究・報道から考えるハナビラタケの効果・副作用

 ハナビラタケについて、国際研究データベース(Pubmed※)に掲載された「がん」に関係する研究論文、一般報道から、「効果がある」報告、「効果がない」報告、「副作用」報告を調査しました。それらの報告について、データの信頼性(試験方法など)という観点を交えながら解説していきます。

ハナビラタケに関するヒト臨床研究情報まとめ

■国際データベースのヒト論文掲載(PubMed)
掲載件数※ 癌への免疫力を高める作用 癌の免疫抑制を軽減する作用 癌闘病時の体力回復作用 抗がん剤に近い作用 効果がなかった 副作用があった
0件
×
×
×
×
なし なし

※2000年以降、ヒト臨床研究論文の件数
(効果がなかったという報告の論文は除く)

1.国際研究データベースの「ヒト臨床研究」の文献調査結果

「ハナビラタケ」に関して国際研究データベース(2000年以降)に掲載されている、がん患者の方を対象とした研究はありませんでした。ただし、動物研究の結果は3件ありました。(2020年3月末現在)
動物研究を見る際の注意点は、動物試験で効果があるという結果でも、ヒトでも同様の効果や作用があるかはわからないということです。同じ効果があるかはヒト臨床試験の結果が待たれます。そこは念頭においた上で読んでください。

ハナビラタケの論文の文献調査結果の特徴は、以下の3点になります。

  1. ヒト臨床試験の国際研究データベースに登録論文はない。
    本サイトでは学会発表などは調査範囲に含めていないため、学会発表などがある可能性があります。ちなみに、論文の方が学会報告より信頼性が高いと言われています。論文の場合、査読(さどく)といって、同じ領域の研究者が論文内容を評価した上で掲載されるためです(評価次第では掲載されないこともあります)。学会報告はそのような査読がなくても発表できる場合が多くあります。
  2. 動物研究は4件の登録があり、すべて日本で行われていること。
  3. 論文は2011年以降に登録がなく、近年あまり研究が盛んに行われていないこと。

今回調べた機能性成分の中では、研究論文はあまり多くない素材の1つだと言えます。他の成分との比較は「コチラ」からできます。)

■ハナビラタケ関連のヒト臨床研究報告<要約>

表1:ハナビラタケのがん患者対象のヒト臨床試験(2000年以降)2020年3月作成

No タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケ関連の臨床研究報告は、調査した範囲ではありませんでした。
×

※PubmedよりeSURVEY翻訳・作成

■ハナビラタケの主要研究企業

癌の患者さんを対象にしたハナビラタケの主要研究企業は、調査した範囲ではありませんでした。
※ 商品の販売を目的としているサイトは除外しています。

No 研究企業名 研究内容
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケの主要研究企業は、調査した範囲ではありませんでした。

2.新聞・専門誌の文献調査結果

表2:ハナビラタケ関連の研究ニュース(2006年以降)2020年3月作成

 次に、ハナビラタケに関する報道について調査しました。調査対象は、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、共同通信とがん専門誌「がんサポート」「がんの先進医療」、学会誌に絞っています。
以下がハナビラタケの記事(1件)です。

  1. 紡績・繊維で有名なユニチカがハナビラタケで「がんの転移抑制」や「大腸がんの発生予防」の作用を確認したと発表しています。また、「大腸がんの発生予防」作用は、がん学会で報告されています。
■ハナビラタケに関連した研究ニュース
No タイトル・内容(発行日、紙面名) 解説 種類
01 ハナビラタケ 新たな作用 がんの転移を抑制
大腸がん発生予防 ユニチカ発表

(2007/10/4 産経新聞 大阪朝刊)
記事・関連情報のリンクはありません。
記事によると、ユニチカが、キノコの特異種「ハナビラタケ」が、がんの転移を抑制したり、大腸がんの発生を予防したりする作用を動物実験で確認したと発表、大腸がんの予防作用は横浜市のがん学会でも報告したとのこと。 その他研究

本サイトでは記事全文は著作権があり掲載できません。全文を見たい場合は、大きな図書館で過去の記事が見られることもあります。

3.国際研究データベースの「動物試験」の文献調査結果

ハナビラタケの動物研究について、注目されるのは下記の3点です。

  1. 4件のうち3件の研究の結論で、抗腫瘍効果が確認されています。その中には「肺癌」など、特定の癌種による作用についても確認されています。
  2. 特に注目される研究は、NO3のTh1/Th2バランスをTh1偏向型に変化させる研究です。Th1細胞が活性するとIFN-γ(インターフェロンガンマ)が産生され、細胞障害性T細胞やマクロファージ、NK(ナチュラルキラー)細胞の活性化など免疫力が高まると言われています。同様のTh1/Th2バランスの研究はシイタケ菌糸体でも行われています。
  3. また、4件の研究すべてが、日本で行われていることです。1990年代後半にハナビラタケの人工栽培が日本で初めて成功しました。その結果、ハナビラタケが手に入りやすくなったことで研究が行われるようになったと考えられます。
 
■ハナビラタケ関連の動物研究報告<要約>

表3:ハナビラタケ関係の動物試験(直近4件)2020年3月作成

No タイトル・文献・PubMed№ 解説
01 新種フタリド化合物の抗癌関連活性
2010年 Biol Pharm Bull.誌
<PubMed №20686231:英文はコチラ>
【日本】
対象:ラット
内容:新種フタリド化合物の抗癌関連活性を調べたところ、抗酸化、抗炎症、抗腫瘍活性を有すると結論づけられたという報告。
<日本語詳細はコチラ>
02 マウスにおける血管新生および転移に対する効果
2009年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №19182386:英文はコチラ>
【日本】
対象:マウス
内容:ハナビラタケ由来のβ-D-グルカンを投与すると、腫瘍誘発性血管新生を阻害することによって、肺での腫瘍増殖および転移を抑制したという報告
<日本語詳細はコチラ>
03 ハナビラタケの免疫調節作用
2004年 癌と化学療法誌
<PubMed №15553707:英文はコチラ>
【日本】
対象:健常人およびマウス
内容:ハナビラタケを投与すると、Th1細胞を活性化させる一方、Th2細胞の活性化を抑制し、Th1/Th2のバランスをTh1偏向型に変化させることを示唆したという報告。
<日本語詳細はコチラ>
04 ハナビラタケ由来成分の抗腫瘍効果
2000年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №10919368:英文はコチラ>
【日本】
対象:強い血管拡張および出血反応を持つICRマウス
内容:マウスの肉腫180固形癌に対して、ハナビラタケ由来成分が、抗腫瘍活性を示した。また、シクロホスファミド誘発白血球減少マウスに対し造血反応の増強を示したという報告
<日本語詳細はコチラ>

※PubmedよりeSURVEY翻訳・作成

参考:がんに関するヒト臨床・動物研究情報<詳細>

 以下は、pubmedから検索した論文のまとめ部分の翻訳になります。なるべく原文と同じ意図で翻訳をしています。Pubmedの原文もリンクしたので合わせてご参照ください。

■ハナビラタケ関連のヒト臨床研究報告<詳細>

表4:ハナビラタケ関連のがん患者対象のヒト臨床試験(2000年以降)2020年3月作成

No タイトル・文献・PubMed№ 解説 信頼度
癌の患者さんを対象にしたハナビラタケ関連の臨床研究報告は、調査した範囲ではありませんでした。
×

※PubmedよりeSURVEY翻訳・作成

■ハナビラタケ関連の動物研究報告<詳細>

表5:ハナビラタケ関連の動物試験(直近4件)2020年3月作成

No タイトル・文献・PubMed№ 解説
01 新種フタリド化合物の抗癌関連活性
2010年 Biol Pharm Bull.誌
<PubMed №20686231:英文はコチラ>

執筆者:
Yoshikawa K
Faculty of Pharmaceutical Sciences, Tokushima Bunri University, Tokushima 770-8514, Japan.

Kokudo N 
Hashimoto T 
Yamamoto K 
Inose T 
Kimura T
日本でハナビラタケとして知られているSparassis crispa(SC)は、様々な薬効を持つ食用キノコである。われわれは、SC子実体から3つの新種フタリドを単離し、ハナビラタケリドA(1)、B(2)、およびC(3)と名付けた。本研究では、3種の既知のフタリド(4-6)、ユビキノン-9、2種の既知の不飽和脂肪酸も単離した。それらの構造は、主として広範なNMR実験によって解明されている。単離された化合物1〜6の抗酸化活性を調べた。3種のハナビラタケリドのin vitroでのスーパーオキシドジスムターゼ様活性は、ビタミンCよりも強力であった。また、マウスマクロファージ細胞株RAW264でリポ多糖刺激された一酸化窒素およびプロスタグランジンE2の産生阻害効果を発揮した。さらに、3種のハナビラタケリドでの処置により、大腸癌細胞株Caco-2およびcolon-26の増殖が有意に阻害された。In vivoにおいて、SCを与えたF344/Nラットでのアゾキシメタン誘発異常腺窩巣の頻度は、標準食を与えたラットと比較して減少した。SC由来の3種の新種フタリドであるハナビラタケリドは、抗酸化、抗炎症、抗腫瘍活性を有すると結論づけられる。
02 マウスにおける血管新生および転移に対する効果
2009年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №19182386:英文はコチラ>

執筆者:
Yamamoto K
Research & Development Center, Unitika Ltd., Uji, Kyoto, Japan.

Kimura T
Sugitachi A
Matsuura N
和名をハナビラタケというSparassis crispa(SC)は、β-D-グルカンを40%以上含有する薬効のある食用キノコである。メチル化分析の結果、SC由来のβ-D-グルカン(SBG)はβ-(1→3)結合D-グルコピラノシル残基の主鎖で構成され、主鎖のO-6位とO-2位のD-グルコースを介してβ-D-グルコピラノシル基と結合していると結論づけられた。我々は、ハナビラタケβグルカン(SBG)を精製し、異なる動物モデルを用いて、腫瘍に対する抗血管新生作用および抗転移効果を調べた。ICRマウスのメスを用いた背気嚢分析マウス背部皮下法においては、精製SBGの経口投与によりB16-F10細胞誘発血管新生が阻害され、C57BL/6Jマウスのメスを用いたマトリゲルプラグアッセイにおいては、血管内皮増殖因子誘発による新血管形成が阻害された。さらに、C57BL/6Jマウスのメスを用いた自然転移モデルでは、原発腫瘍の増殖だけでなく、肺の転移性腫瘍病巣の増殖および数も抑制した。これらの結果から、SBGの経口投与は、腫瘍誘発性血管新生を阻害することによって、肺での腫瘍増殖および転移を抑制することは明らかである。こうした効果は内皮細胞に対する直接作用の結果ではない。その理由は、ヒト臍帯静脈内皮細胞において、細胞増殖、移動、毛細血管様の管形成がSBG投与の影響を受けなかったためである。本研究は、SBGの経口投与が血管新生および転移を抑制しうることを示す初の報告である。
03 ハナビラタケの免疫調節作用
2004年 癌と化学療法誌
<PubMed №15553707:英文はコチラ>

執筆者:
Hasegawa A
R&D Center, Unitika Ltd.

Yamada M
Dombo M
Fukushima R
Matsuura N
Sugitachi A
β(1→6)分岐β(1→3)グルカンを豊富に含有する食用キノコのハナビラタケ(SC)についてその免疫調節効果を調べた。(1)肉腫180担癌マウスにおいて、SCの経口投与5週間後の腫瘍サイズは対照群よりも小さく、それによりマウスの生存期間が延びた。(2)ハプテン連続塗布による皮膚炎誘発NC/Ngaマウスにおいて、SCの経口投与によって血中IgEレベルおよび掻痒指標が低下した。(3)SCの経口投与により、ヒトNK細胞の細胞毒性はNK細胞数を増加させることなく増強された。これらの結果は、SCの経口投与がTh1細胞を活性化させる一方、Th2細胞の活性化を抑制し、Th1/Th2のバランスをTh1偏向型の免疫系に変化させることを示唆する。
04 ハナビラタケ由来成分の抗腫瘍効果
2000年 Biol Pharm Bull誌
<PubMed №10919368:英文はコチラ>

執筆者:
Ohno N Laboratory of lmmunopharmacology of Microbial Products, School of Pharmacy, Tokyo University of Pharmacy & Life Science, Hachioji, Tokyo, Japan.

Miura NN 

Nakajima M 

Yadomae T
ハナビラタケは日本で最近栽培が可能になった食用キノコである。熱水抽出(SCHWE)、冷NaOH抽出(SCCA)、熱NaOH抽出(SCHA)を順次行い、培養ハナビラタケから多糖画分を得た。HWEをさらに、1容量(SCHWE1v)または4容量(SCHWE4v)のエタノール沈殿性画分によって分離した。化学分析、酵素分析、NMR分析によれば、SCHWE1v、SCCA、およびSCHAの基本構造は、主鎖約3つごとに1つの分岐を有する6分岐1,3-β-グルカンであった。これらの画分はすべて、強い血管拡張および出血反応を持つICRマウスの肉腫180固形癌に対する抗腫瘍活性を示した。また、これらの画分はシクロホスファミド誘発白血球減少マウスに対し、腹腔内または経口投与後に造血反応の増強を示した。

※PubmedよりeSURVEY翻訳・作成

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